西洋音楽理論にみるラモーの軌跡(音楽書)
102570/数・科学・音楽をめぐる栄光と挫折
音楽之友社
2,860円(税込)
ラモーという人物と、彼の音楽理論への導入となる一冊。『和声論』を完訳した気鋭のラモー理論研究者による書き下ろし。
- 収載内容
-
- 1 序論
- ラモーという人物像はどのように捉えられてきたか
- ラモーが関係した音楽上の論争
- 先行研究における対照的なラモー評
- 本書の概要と方向性
- 2 ラモーのプロフィールと音楽理論書
- ラモーの伝記的情報
- ラモーの音楽理論書の概略
- 3 ラモーに至る数比の伝統/ピュタゴラスとザルリーノ
- 3-1 音楽理論における数比の論理の大前提
- 3-2 ピュタゴラスとピュタゴラス派
- ピュタゴラス(派)とテトラクテュス
- [COLUNM]モノコルドの分割によって協和音程を決める方法
- 3-3 G.ザルリーノ
- ザルリーノの『調和概論』における六数と協和概念
- [COLUNM]西洋音楽における3度という問題
- 4 『和声論』(1722)におけるモノコルド分割の伝統の継承
- デカルト著『音楽提要』内のモノコルドの分割
- 『和声論』内のモノコルドの分割を読み解く
- ド・ミ・ソの和音が特権視された理由
- 5 『和声論』以後の動向/音響物理学の知見と音楽理論
- L.B.カステル
- J.ソヴールと音響物理学
- 6 『新体系』(1726)における音響物理学
- ラモー理論と倍音現象
- ラモー理論における音響体
- 『和声論』から『新体系』への転換
- 7 ラモー理論における倍音現象の諸問題/『和声の生成』(1737)以降
- 短3度と短完全和音
- 7-1 下方倍音列の問題
- 下方倍音列とはいかなるものか
- 下方倍音という虚構
- 『和声の生成』における最大の誤り/下方倍音問題
- 『和声原理の証明』(1750)における修正
- 下方倍音と短3度問題
- [COLUNM]ラモーは短3度をいかに正当化しようとしたか
- 7-2 上方倍音列の問題
- 問題? “上方倍音列は協和的である"と言うことはできない
- 問題? 上方倍音は必ずしも“自然現象"ではない
- 問題? 第7倍音以降の音の存在
- 問題? 実験データの恣意的な捨象/なぜ三音だけなのか
- 問題? 実験データの改ざん処理/オクターヴという謎
- [COLUNM]ダランベールによるラモー批判;数比の全否定
- [COLUNM]ルソーによるラモー批判;多岐にわたる論争
- 8 ラモーのこれまでの歩みと晩年の15年
- 8-1 科学と啓蒙主義の時代におけるラモー
- 8-2 晩年期のラモーの著作群:
- ラモー理論の「神秘論的転回」
- 1752年刊『ラモー氏の『和声原理の証明』に関する新見解』
- 1754年刊『音楽のためのわれわれの本能に関する諸観察』
- 1760年刊『音響原理に関する新見解』
- 1762年刊『この同一テーマに関する論争から導き出される諸学の起源』
- 1763-4年執筆『自然の只中から引き出された、いまだ知られておらず、かつ興味深い真実』
- 9 エピローグ
- 付録1:抄訳 J.ソヴール「一般体系」(1701)、第9章「倍音son harmoniqueについて」
- 付録2:ラモーのテクストの影響関係
- 付録3:ラモー年表
- 参考資料
- あとがき
- 人名索引
1 1 序論
2 ラモーという人物像はどのように捉えられてきたか
3 ラモーが関係した音楽上の論争
4 先行研究における対照的なラモー評
5 本書の概要と方向性
6 2 ラモーのプロフィールと音楽理論書
7 ラモーの伝記的情報
8 ラモーの音楽理論書の概略
9 3 ラモーに至る数比の伝統/ピュタゴラスとザルリーノ
10 3-1 音楽理論における数比の論理の大前提
11 3-2 ピュタゴラスとピュタゴラス派
12 ピュタゴラス(派)とテトラクテュス
13 [COLUNM]モノコルドの分割によって協和音程を決める方法
14 3-3 G.ザルリーノ
15 ザルリーノの『調和概論』における六数と協和概念
16 [COLUNM]西洋音楽における3度という問題
17 4 『和声論』(1722)におけるモノコルド分割の伝統の継承
18 デカルト著『音楽提要』内のモノコルドの分割
19 『和声論』内のモノコルドの分割を読み解く
20 ド・ミ・ソの和音が特権視された理由
21 5 『和声論』以後の動向/音響物理学の知見と音楽理論
22 L.B.カステル
23 J.ソヴールと音響物理学
24 6 『新体系』(1726)における音響物理学
25 ラモー理論と倍音現象
26 ラモー理論における音響体
27 『和声論』から『新体系』への転換
28 7 ラモー理論における倍音現象の諸問題/『和声の生成』(1737)以降
29 短3度と短完全和音
30 7-1 下方倍音列の問題
31 下方倍音列とはいかなるものか
32 下方倍音という虚構
33 『和声の生成』における最大の誤り/下方倍音問題
34 『和声原理の証明』(1750)における修正
35 下方倍音と短3度問題
36 [COLUNM]ラモーは短3度をいかに正当化しようとしたか
37 7-2 上方倍音列の問題
38 問題? “上方倍音列は協和的である"と言うことはできない
39 問題? 上方倍音は必ずしも“自然現象"ではない
40 問題? 第7倍音以降の音の存在
41 問題? 実験データの恣意的な捨象/なぜ三音だけなのか
42 問題? 実験データの改ざん処理/オクターヴという謎
43 [COLUNM]ダランベールによるラモー批判;数比の全否定
44 [COLUNM]ルソーによるラモー批判;多岐にわたる論争
45 8 ラモーのこれまでの歩みと晩年の15年
46 8-1 科学と啓蒙主義の時代におけるラモー
47 8-2 晩年期のラモーの著作群:
48 ラモー理論の「神秘論的転回」
49 1752年刊『ラモー氏の『和声原理の証明』に関する新見解』
50 1754年刊『音楽のためのわれわれの本能に関する諸観察』
51 1760年刊『音響原理に関する新見解』
52 1762年刊『この同一テーマに関する論争から導き出される諸学の起源』
53 1763-4年執筆『自然の只中から引き出された、いまだ知られておらず、かつ興味深い真実』
54 9 エピローグ
55 付録1:抄訳 J.ソヴール「一般体系」(1701)、第9章「倍音son harmoniqueについて」
56 付録2:ラモーのテクストの影響関係
57 付録3:ラモー年表
58 参考資料
59 あとがき
60 人名索引
- 商品詳細
-
商品番号 F0189265 ジャンル 書籍・辞典 サイズ A5 著者 伊藤友計 初版日 2020年05月10日 ISBNコード 9784276102576